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zoom RSS 津川しょうごNews2009年3月20日号

<<   作成日時 : 2009/03/22 00:11   >>

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北朝鮮には毅然と対応を
〜ミサイル発射準備問題〜


 以前から「北朝鮮が4月頃にミサイルを発射するかもしれない」という噂がありましたが、ここにきて北朝鮮が人工衛星の打ち上げと称し、4月4日頃にミサイルの打ち上げを計画していることを公表。日米韓のみならず、中国政府も北朝鮮にミサイル発射の自制を求める考えを明言しました。

 日本政府は、北朝鮮が発射しようとしているものが、アメリカのアラスカ州までを射程距離に入れる「テポドン2」の試射か、本当に人工衛星の打ち上げであるかに関わらず、導入済みのミサイル防衛(MD)システムによる迎撃を強く示唆しています。一方北朝鮮は、あくまでも人工衛星の打ち上げであって、日米韓が迎撃すれば即反撃し、3カ国の本拠地に正義の報復打撃戦を開始すると表明。一歩間違えば戦争状態に入りかねない危険な状態になりつつあります。

 これだけ緊迫している状況であるにもかかわらず、政府は日本の立場での基本方針を打ち出せないでいます。前回、2006年の北朝鮮によるミサイル発射が行われた際にも、この「津川しょうごNEWS」に書かせていただきましたが、まず日本政府が考えなければならないのは、わが国日本の安全であり、米国の安全ではありません。勿論、世界の中で日本だけが平和で安全でありうるはずもなく、まして米国は日本の同盟国ですから、その米国の安全が日本と無関係であるはずもありません。しかし、同盟関係とは各国が自国の安全を実現するための手段であり、最終的目的は自国と自国民の安全に他なりません。にもかかわらず、アメリカを標的とし高高度を通過するために技術的にも迎撃が極めて困難なテポドン2に対し、日本政府が迎撃を示唆するのは筋が違います。

速やかに冷静な対応を閣議決定すべし
 日本政府が対応を明確にしなければならないのは、日本を標的にした「ノドン」が発射された場合の対応です。実は、前回のミサイル発射のさいも、テポドンと共に複数発のノドンが発射されています。アメリカ政府は、自国を標的にしたテポドン発射に強い関心と危機感を示す一方、その発射が事実上失敗に終わったとして、あまり過敏な反応をしませんでした。アメリカ政府の安堵感が世界中に伝わったために、日本のマスコミも「ミサイルは失敗」といった主旨の報道をしましたが、日本にとってはノドンの精度が上がったことをむしろ警戒しなければならない状況にありました。当時はMDが未配備であり、実は対応の仕様がなかったというのが事実ですが、今回は、あきらかに日本を標的にしたノドンが発射された場合の対応を、速やかにかつ冷静に閣議決定すべきではないでしょうか。

 アメリカと共同開発したことになっているMDは、あまりにも命中精度の信頼性が低いので、使い物にならないことを露呈するだけだから使わないほうが良いという意見も聞きます。しかし仮にそうであったとしても、明らかに日本を標的にしたミサイル発射が想定されるのならば、やはり使わざるを得ないのではないでしょうか。

国際世論を甘く見てはならない
 明らかに日本を標的にしたミサイルに対しては、正当な自衛権を臆せず発動することを明確にする必要がありますが、一方で、北朝鮮が人工衛星と主張するミサイルを迎撃した場合、下手をすれば日本が国際的に非難されかねません。感情的に挑発に乗ってしまっては、最後にはアメリカからもハシゴを外されかねません。日本政府が今なすべきことは、北朝鮮がノドンなどの日本を標的にしたミサイルの発射を同時に計画しているか否かを探ることです。テポドンへの対応はアメリカからの具体的要請が出てから検討すべき問題です。

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