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zoom RSS 津川しょうごNews2011年8月5日号

<<   作成日時 : 2011/08/09 01:46   >>

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まもなく避難所解消へ。
〜仮設住宅等への入居を加速〜

 震災発生以降、住居を失った被災者の方々の多くは、自治体が用意した避難所等での生活を余儀なくされてきました。発災当初はまだ寒い時期でもあり、被災者の皆さんには精神的にも体力的にも大変厳しい状況が続いていましたが、自治体・県・国・住宅メーカー・建設会社といった関係者の努力により、岩手ではまもなくほぼ全ての被災者の方々が、仮設住宅などに入居できる見通しとなりました。当初は、あまりに膨大な被災者の数に対して地形的制約などで建設用地の確保が困難なことから、全ての仮設住宅が完成するには年末までかかるのではないかと指摘をする声もありました。菅総理が国会で「お盆のころまでには、希望する全ての被災者の方々が入居できるよう仮設住宅を整備する」という目標を示した時、多くのメディアは懐疑的な見方をしましたし、確かに現場でも必ずしも確固たる見通しがあったわけではありませんでした。しかし、自治体の皆さんも、県も国も関係業者も、避難所生活による二次被害を絶対に出してはいけないという強い思いを共有し、様々な工夫と努力を続けたことにより、まもなく避難所を解消することができるところまで来られたことは称賛に値すべきことであり、関係各位に対し、私からも心から敬意を表し感謝申し上げます。

 仮設住宅を整備するには大きく分けて二つの作業があります。一つは入居希望者の把握と調整、もう一つは用地の確保と住宅の建設です。大まかにいえば、前者は自治体が担当し、後者は都道府県が担当。国はそれらの建設費や入居者の家賃分の費用などを負担するのが一般的です。しかし今回の震災では、多くの自治体が広範囲に被災し、あまりに多くの被災者の方々が家を失った上に自治体の職員さんも多くが被災をし、ただでさえ困難な作業に拍車がかかりました。また用地に関しても、そもそも限られていた平地が津波に襲われた地域などでは、仮設住宅を建てられる土地を確保すること自体が困難で、当初は土地の確保に目処が立たない事が最も深刻でした。

 そこで国としては仮設住宅の制度を柔軟に運用し、既存の民間賃貸住宅を仮設住宅とみなすことができるようにしたり、国土交通省の専門職員を派遣して県の職員とともに現地まで足を運び、県に代わって配置図を作成するなどの支援を実施。先例にとらわれない支援を続けたことで整備を加速することができたと考えています。
関係各位の懸命な努力により仮設住宅の供給は加速しましたが、急いだゆえの反省点もあります。私自身も各地の仮設住宅を見て回りましたが、地元の大工さんが地元の木材を使って建てた素晴らしい仮設住宅がある一方で、急いで建てたためか度々不具合が報告される仮設住宅があるなど、課題や改善点なども判ってきました。また、もともとの町内会単位で入居して頂こうとしたために調整に時間がかかったり、逆に抽選で入居者を選んだために、折角入居が決まっても顔見知りの居ない団地に一人で入居せざるを得ない高齢者の方が入居をためらうなど、調整の難しさも改めて浮き彫りになりました。今回の経験を生かし、大規模災害が発生した時の仮設住宅の整備について、国として早急にとりまとめ、今後の全国の防災計画などに必ず反映させてまいります。

 また、国庫負担のためかあまり問題視されていませんが、建設費などの費用についても今後冷静に検証する必要があると考えています。過去の経験から、仮設住宅建設は一軒2百数十万円と言われていましたが、今回は4百万円を超えたところも少なくなかったのではないかと思われます。寒冷地仕様であることや、合併処理浄化槽を併せて設置しなければならなかったことなどが指摘されていますが、数年で解体することが前提の仮設住宅におカネをかけるなら、仮設はなるべく簡易なものにしてむしろ恒久的な住宅におカネをかけた方が合理的との考えもあり得ます。全体を検証するにはもう少し時間が必要ですが、これらの点についてもしっかりと記録を残し、整理したうえで公開し、今後の改善に役立てたいと考えています。なお、仮設住宅団地の運営が今度課題となってきますが、その点については次回報告させていただきます。

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